東京都議会選挙2021
7月4日の東京都議会議員選挙で、自民党は都議会第1党となったものの過去2番目に少ない議席数で、目標としていた自民・公明両党での過半数にも届かなかった。一方で、都民ファーストの会は議席を減らし自民党とは2議席差で第2党となった。
東京都議会議員選挙は開票が行われ、42の選挙区の127の議席が確定。選挙前は45議席で第1党だった都民ファーストの会は14議席減らして31議席にとどまった。
2人を擁立した八王子市でいずれも落選したほか前回の選挙で2人が当選した選挙区で今回は1議席にとどまるケースが相次いだため。
一方、選挙前25議席だった自民党は議席を上積みしたとはいえ、33議席の獲得にとどまって、過去2番目に少ない議席数になり都議会第1党にはなったものの目標としていた自民・公明両党での過半数にも届かなかった。
2人を擁立した品川区と目黒区の選挙区ではいずれも1議席も獲得できなかったほか、大田区では3人中2人が落選するなど厳しい結果となった。
自民党と選挙協力を行った公明党は23人の候補者全員が当選し、平成5年の都議会議員選挙以降、8回連続での全員当選。
また共産党は、選挙前の18議席から1つ増やして19議席を確保。
さらに、選挙前8議席だった立憲民主党は15議席に伸ばした。
日本維新の会と、東京・生活者ネットワークは、いずれも選挙前と同じ1議席を獲得。
菅総理大臣は、総理大臣官邸で記者団に対し「都民の皆さんに約束して戦った、自民党と公明党で過半数を実現できなかったことは、謙虚に受け止めたい」と述べた。
そのうえで「前回の選挙と比較して8議席伸ばし、第1党になった。自民党として、都政の発展のため、都民の皆さんのため、その責任感のもとに全力で取り組んでいきたい。要因はいろいろあると思うので、まず、党の東京都連と党本部が連携しながら、冷静に期間をおいて分析し、次に備えたい」と述べた。
一方、東京オリンピック・パラリンピックをめぐり、記者団が「無観客を訴えた都民ファーストの会が自民党に肉薄し、中止を訴えた共産党も議席を伸ばしたが」と質問したのに対し「5者協議の中で、主催者の東京都と政府、組織委員会、さらにIOCやIPCで最終的に方向性を決めると前から決めているので、選挙の結果にかかわらず、日程は決めている。まん延防止等重点措置についての結論も早々に出さなければいけないと思っているので、全体を考えながら進めていきたい」と述べた。