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党首討論2021 VS 野党3党

党首討論2021 日本維新の会、国民民主党共産党との党首討論全文です。



 日本維新の会片山虎之助でございます。2年ぶりの党首討論ということでございます。よろしくお願いします。時間が短いもんですからね、もう端的に質問いたしますので、端的にお答えいただきたい。長考でつくる時間ありませんからよろしくお願いいたします。
 まずみんなが非常に気にしていることがあるんですよ。衆議院議員さんの総選挙についてはずっと持ち越されてきているんですね。総理は実績を出してからだっちゅうんで、それは1つの考えですと。しかしもうあと数カ月でしょう。しかもコロナが予断を許さない情勢になっている。ワクチンが今、一生懸命、普及しているっていうか、あれしていますよね。で、そういうことの中で、これまた選挙を本気でやられたら、これはコロナはどうなるのかと。国民のためにはここは無難なほうがいいと、争いがないほうがいいと、こういう意見もあるんですよね。
 そういう意味で、この衆議院議員さんの選挙、これを任期満了の普通の選挙に、例は1回あるそうです、51年に三木内閣で。それをされるおつもりはありませんか。解散をしない選挙、任期満了の選挙、いかがですか。

菅総理大臣 答弁①

 私は衆議院解散総選挙にいろんなところからマスコミを含めて、また議員の人も含めて聞かれます。そのとき私が申し上げていますのは、やはりコロナ対策最優先。やはりそれが国民が一番期待していることだろうというふうに思っています。ですからこのコロナ感染対策をしっかり取り組んでいくことを優先していきたい、このように思います。

片山代表 発言②

 先ほども質問ありましたが、補正予算の必要性はわれわれも感じている。しかしお話しになったようにまだ執行残が相当あるんですよ。それでいろんな、私は予備費を何兆円も置いとくのは、あれは、あんなことをやったら補正予算は要りませんわね。違憲の疑いがありますよ、代議制民主主義からいっても。だから予備費補正予算の代わりにするのは反対です。補正予算の中身については今の支援策を精査してみる必要もあるんで、その意味では必要だと思いますんで、これはゆっくり私はやればいいと思います。すぐ出してばたばたっちゅう話にはならないと、こう思いますが、いかがですか。もう端的にお答えください。そうする用意ありますね。

菅総理大臣 答弁②

それはやはり状況を見て判断をするようになると思います。

片山代表 発言③

 状況を見て。今、GDPのギャップで約25~26兆円出ているんですよね。その落ち込みを手当てしなきゃなりませんし、いろんな支援が不平等だ、不公平だっちゅう意見がいっぱいある。私は額もさることながら質を精査する必要もあると思いますよ。一遍整理してみたらええ。もう大変な今、総額になっていますよ。世界の中でも日本は多いほうなんですから、一遍それをやることを総理にお勧めいたします。
 それからオリパラについては、もう時間がほとんどありませんが、開催する都市というのは東京都なんですよ。開催都市っちゅうんですかね。どうもその東京都があまり出ない。総理がですよ、非常に矢面に立って、オリパラをどうするということで、例えば専門家会議との間のあれでいろいろと攻撃といったらあれですが、攻撃されていますよね。それ本当はもっと東京都知事の小池さんが出なきゃ私はいかんと思うんですよ。後方支援なんですよ、総理は。それが表に出ていっているんで、私はもっとそこの連携がうまくいっているのかと思うのですが、いかがですか。

菅総理大臣 答弁③

 私が申し上げたいことを言っていただいて大変うれしく思います。私はそういう答弁をしても責任は全部総理大臣だろうと、国会議論というのはほとんどそうなっています。総理大臣の判断。しかし、ご承知のとおり、今、片山代表からお話しいただいたのが筋道としてはそうだというふうに思います。ただ、私も逃げる気持ちはありませんし、そうした中で国会ではそういう議論になっていることを、私自身は大変残念だなというふうに思っています。

片山代表 発言④

 総理がやられたことで、私はワクチンは非常に良かったと思いますよ。ただ、スタートが遅い。スタートが遅い。あとはもうがむしゃらにやっていますから、非常に効率が上がって、私は国民の評価もいいと思います。ただ、1日100万回打つとかですね、65歳までを7月下旬までに全部終わると。これはどこまでどういってるのかっちゅうのはいろんな数字がありますけれども、1つの励みになるんですよ、7月下旬まで。自治体も競争になっていました、半分。ですね。あれは高齢者以外の目標をつくったらどうですか。そのほうが経済的にも効果がある。目標をつくって達成できる、達成できないまでも。近づくっちゅうことについて、そういう意見がありますが、いかがでしょうか。

菅総理大臣 答弁④

 そういうご意見があったことは受け止めたいと思います。

国民民主党 玉木雄一郎代表 発言①

 国民民主党代表の玉木雄一郎です。菅総理、安心・安全とおっしゃりますけども、具体策が見えないので国民が不安になっているんだと思います。私、今日短い時間ですけど、2つ、感染拡大防止と経済社会活動の両立について提案したいと思います。1つはワクチンパスポートです。
 水際対策はやっぱりみんな心配なんですけれども、実はこれ、田村厚労大臣か山本副大臣が出たと思いますが、6月3日、4日にG7の保健相会合で、かねてからわれわれ国民民主党も提案していたワクチンの接種や検査の陰性を証明するデジタル保険証明書、これについて多国間で相互認証をしようということについて合意しました。
 で、この水際対策を強化して安心・安全を確保するために、このワクチンパスポート、あるいは検査陰性も含むデジタル証明書を東京五輪で先行的に導入してはどうですか、総理。

菅総理大臣 答弁①

 まずワクチン接種をしたという記録について世界でもいろんな動きが今、出ています。そうした中で日本も今、官房長官の下で検討をしております。

玉木代表 発言②

 これ、差別の問題とかいろんなことがあるので政治決断が必要なんですよ。だから私、今日これを持ち出しました。で、総理、やっぱり新しい対策がないのに、ただただオリンピックは安全です、安心ですと言われても国民は納得できないんですよ。だからこういうことをするから、こういうことに踏み込むから安心してほしいという具体策で見せないと駄目なので、これはぜひ検討してください。
 で、もう1つ、先ほどGPSでプレスの人を厳格に行動管理すると言いましたが、平井大臣はあの73億のオリパラアプリからGPS機能を取りました。これ、何でGPSを見るんですか。このGPSは常に、今も外国人に求められているGoogle マップGPS機能を入れろっていうことであれば、これは陽性になったときに初めてあとから追えるので、事前には行動確認ができないんですよ。これで厳格な管理にはならないんですが、大丈夫ですか、総理。

菅総理大臣 答弁②

 私はGPSを入れるので大丈夫だという説明を受けています。いずれにしろ担当大臣から、今日は出席しませんけども、もう一度確認してみます。

玉木代表 発言③

 よく聞いてみてください。機能していませんから。そういうところをきちんと説明しないと国民は納得できないので、私も元アスリートだったのでオリンピックはやってほしんですが、ただ、今のままでは国民は納得できないので、今の点について確認をぜひしてください。
 それと今日は資料をちょっと作って持ってきましたが、総理、日本の失業率は低いとか、いろんなことをおっしゃっていますが、失業率の計算はもう喜んで働こうと思わない人がいなくなったら、つまり希望する人がいなくなると名目上、失業率は下がっちゃうんですよ。
 で、これを見てもらいたいのは、OECDが先月末に発表したものなんですけども、今年、来年の経済の戻りですね。これ、G7の中で最低だけじゃなくて、G20の中で最低で、OECD 38カ国の中でも下から2番目なんですよ。私、今、世界の経済政策の潮流が大きく変わっています。バイデン政権が典型ですけれども、イエレンさん、もともとFRBの議長ですけど、今は財務長官をやっています。ハイプレッシャーエコノミーで、高圧経済で圧倒的に需要をつくり出して、それで労働市場もタイトにして、そして、経済を過熱させても回復させていこうと。
 大事なことはですね、総理、ワクチンの接種が進む段階で大型補正、大型経済対策を打ったのがアメリカなんですよ。だからワクチン接種が進むからすぐ手を緩めるんじゃなくて、そのタイミングでこそ、われわれも30兆円、最低やれというふうに個人への支援とか打ち出していますけれども、3カ月前のアメリカと一緒なんですよ。このタイミングで大規模補正、経済対策を打つべきだと思いますが、総理、いかがですか。

菅総理大臣 答弁③

 補正について、私、先ほど申し上げましたけど、去年の暮れの74兆円、それに基づいての3次補正というのを今度の国会で補正として成立させていただいて、まだそうしたものが約30兆円、新年度に繰り越しをしている状況でありますので、そうした状況を見ながらこれは判断することになると思います。

玉木代表 発言④

 総理、間違ってる、基本的認識が。繰り越しが30兆あることを自慢しちゃ駄目なんですよ。それはもともと3次補正は本来なら年度内に執行するべきもので、予備費もそうです。それを今年度に、令和3年度に持ち越して、30兆も持ち越しがあるから組まないっていうのは、やるべき宿題をしてないから次の宿題できませんって言っているのと同じなんですよ。この30万円の自立支援金も新しくつくりましたけど、対象者20万人なんですよ。今、私のところには総合支援資金をあと3カ月、つまり20万掛ける3カ月の60万円、なんとか増やしてくれないかと、延長してくれないかと、こういう声が多いんですよ。こういう声にぜひ総理、応えてください。

日本共産党 志位和夫委員長 発言①

 総理はオリンピック・パラリンピックについて、国民の命と健康を守るのは私の責任だ、守れなければ五輪をやらないのは当然だと答弁されました。そこで聞きます。政府の分科会の尾身会長は国会答弁で、たとえオリンピックの競技会場の中での感染拡大が抑えられたとしても、オリンピックを開催することで国内で次の3つの点で人の流れは増えてしまうということを指摘しています。
 第1は、全国からオリンピックの競技会場に観客が移動するということです。緊急事態宣言レベルの制限を行っても、観客数は延べ310万人になるとの試算もあります。第2は、競技会場の外で行うさまざまなイベントに観客が集まるということです。政府の発表によれば、組織委員会などが主催するライブサイトが19自治体30会場で計画されています。全国の自治体が主催するコミュニティライブサイトが145自治体227会場で計画されています。それに加えて団体組織が主催するパブリックビューイングは無数に開催されます。ここでも大規模な人の流れが起こることは必至であります。そして第3は夏の4連休やお盆で感染を避けようと都会から地方への人の流れが起こるということです。こうした人の流れで感染が地方で急拡大したということを私たちは何度も体験していますが、こうした事態が大規模に起こることになります。
 尾身会長は一昨日の国会答弁でこう述べました。オリンピックを開催すれば今より感染リスクが高くなるのはどう考えても普通だ。開催するというならリスクを最小限にすることが必要だが、ゼロにはできない。リスクをゼロにはできない。ということは、オリンピックを開催することで新たな感染拡大の波が起こる危険があるということですよ。新たな感染拡大が起これば、それに伴って重症者が増える。そして亡くなる方も増えるんです。
 そこで総理に聞きます。そうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由はいったいなんなんでしょうか。私は国民に長期間の我慢を強いながら、オリンピックを開催することで新たに亡くなる方が増えるなどということはあってはならないし、そういうオリンピックは開催する意義はないと考えますが、総理はそうまでしてオリンピックを開催しなければならない理由をどう説明されますか。端的にお答えください。そうまでして開催しなければならない理由です。

菅総理大臣 答弁①

 尾身分科会の先生のお話がありました。尾身先生については、これは分科会の担当の西村大臣、毎日のように緊密に意見交換しており、私も報告を受けております。当然、尾身先生のご意見も参考にして感染対策の詰めというのは、これは行っていく。こういうことになるだろうというふうに思います。今、志位委員長が前提で言われたということを全て行うかどうかもまだ決まってないんじゃないでしょうか。

志位委員長 発言②

 私が聞いたことに答えてない。私が聞いたのは、今、命をリスクにさらしてまでオリンピックを開催しなければならない理由ですよ。感染対策、いくらやってもリスクを下げることはできるかもしれないけど、ゼロにはできないんです。理由を答えてください。

菅総理大臣 答弁②

 国民の命と安全を守るのは私の責務ですから、そうでなければできないということを私は申し上げているんじゃないですか。守るのが私の責任であります。守れなくなったらやらないのは、これ当然だと思いますよ。それが前提だということを私は先般申し上げました。

志位委員長 発言③

 私は、今のままやったら明らかにリスクが増えると。これはもう専門家からも明らかになっている。そのときになぜそういう状況の下で、まだオリンピックやめると言ってないでしょう。それをなぜ開催するのかの理由を聞いたけど、お答えがない。埼玉県の大野知事は、県内2カ所で予定していたパブリックビューイングの中止を発表しました。感動の共有、そして感染リスク、これを比較して中止を判断したわけですけども、これが当たり前だと思いますよ。国民の命よりも大事なものはないんです。日本国民の命を私はギャンブルに賭けるようなことは絶対にやるべきじゃない。オリンピック・パラリンピックは中止して、そしてあらゆる力をコロナ収束に集中させるべきだということを求めて終わります。

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